お子さまのチーム内でバスケが上手な選手が、大事な試合となった途端に、簡単なミスを連発したり、いつものパフォーマンスを発揮できてなさそうな様子を見たことはないですか?
普段の練習などではチームを引っ張る程の力を持っているにも関わらず、試合になると弱気になるのはどうしてなのでしょう。
その答えはシンプルで、
“メンタルが不安定”
な状況から起きているのです。
では、メンタルが安定している子は、100%ミスをしないのかというと、そういう訳ではありません。
実際、強いメンタルを持っているプロの選手も、経験を積んだベテランの選手でも試合でミスをすることはあります。
週刊誌にでっち上げな記事を掲載されたことで、プレーに集中できなくなり、スランプに陥ったプロ選手もいました。
しかし、この選手はあるトレーナーの言葉がきっかけで、少しずつ調子を取り戻し、のちに大会の得点王に輝くまでに立ち直ることができました。
その選手がトレーナーにかけられたアドバイスが以下です。
「どうしても気になってしまう思考があったら、一度、頭の一部にパーキング(駐車)しなさい。それについては後で考えればいい。パーキングすれば、他のことに集中できるようになる」
ようするに、ミスは頭の中の駐車場に一時停車しておいて、目の前のプレーに集中しよう。反省や修正は、試合が終わった後に好きなだけやればいい、ということなのです。
ここで大事なのが、ミスを引きずらないということなのです。
では、あなたのお子さまに置き換えてもう一度考えてみましょう。
先ほど紹介したトレーナーは、=あなた(保護者)です。
つまり、あなたがお子さまのトレーナーとなって、子どもがのびのびと試合で活躍できるようにしていきましょう!
子どもにとって、試合とは、特別なものです。
また保護者にとっても、お子さまが試合で活躍した姿を見ることができる特別な日ではないでしょうか。
そこで、子どもには期待も込めて、家から出る前や試合の前、または試合中に声をかけていると思います。
その一声が実はお子さまにとって
“プレッシャー”
となっているかもしれません。
試合で活躍してほしいと願い、
「今日の試合、勝てるといいね」
「シュート決めれるといいね」
という言葉をかけると思います。
また、試合中のミスに対して、怒鳴り散らしたり、家に帰ってきてから、ミスに対して言及をしていませんか?
このように、子どもに過度に期待をしたり、ミスに対して怒ってしまっていると、
“試合で負けたらどうしよう…”
“シュートを外すのが怖いから、とりあえず味方にパスしよう”
といったネガティブな感情が前面に出てしまい、プレーに集中できずに、ミスを連発してしまうのです。
では、お子さまがリラックスした状態で試合に臨むためにどうしればよいのかを教えます!
その方法というのはとても簡単で、
「勝たないといけない」
という考えを持たせないことです。
保護者から必要以上の期待を感じると、大きなプレッシャーとなり、ひとつひとつのプレーにミスをしないかと怖くなってしまいます。
また、「勝たないといけない」という考えを持たせないということは、試合で勝つ必要はないと言っているのかというと、そういうことではありません。
ここで、とても大事なことは、
お子さま自信が、
「勝ちたい!」
という思いを持つことなのです。
「勝ちなさい」は、他人から言われた義務感です。
“監督やコーチに怒られたくないから勝ちたい”
“親をがっかりさせたくないから勝ちたい”
全ては、誰かのために勝つという義務感なのです。
では、子ども自身が
「勝ちたい!!」
と思うにはどうしればよいのか。
あなたが今すぐ実践できる方法としては、
お子さまへの負担となる過度な期待を避け、試合前の「行ってらっしゃい!」や試合後の「お疲れ様」などの声かけで十分です!!
「行ってらっしゃい」の声かけで、練習や試合に送り出し、疲れて帰ってきた子に「お疲れ様」とねぎらうだけでも、元気はでます。
あとは、子ども自身が一生懸命に練習を励むことで、プレーにも自信がつき、次第に試合で、
「勝ちたい!」
と思うようになってきます。
練習を繰り返すことで、成長を自分で感じ、次は試合で実践したい!試したい!と思うようになります。
そこで、試合で勝てれば、練習の成果が実り、当然嬉しいはずですし、
もし、仮に試合で負けたとしても、今の自分には何が足りなかったのかと反省し、また自主的に練習に励むようになることでしょう。
保護者があまりお子さまに干渉せずに、
「自分で考えて行動」
させることがとても重要なのです!
お子さまはあなたが喜ぶために試合で戦っている訳ではありません。
子どもが楽しくのびのび元気よくプレーしている姿を、優しく見守ってあげましょう^^